砂漠の真ん中で・・・車のエンジン冷却液が全部吹き出して空っぽになった話
ボリビアに入ってから、いよいよアスファルトの道がなくなりました・・・
埃っぽい砂の狭い道をガタガタガタと走っていると、彼が突然「やばい!やばい!」と言ってハンドルを切り、道から外れたところで急停車!
こちらも「何!何!」と状況が分かりません。
彼曰く、エンジンの温度メーターが急にブーンと上がったとのこと。(わたしこの時はまだ、エンジンの温度メーターとスピードメーターが並んでいることすら知りませんでした。)
少し待ってからボンネットを開け、彼が冷却液タンクの様子を伺います・・・一見何も起こっていません。そしてゆっくりフタを回した瞬間・・・
ブシューーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!
緑色の液体が噴水のように噴き出しました。勢いがすごすぎてフタをしめ直すこともできません。実はタンクの中は煮えたぎっていたようです。。。冷却液は空っぽになってしまいました。何もない、誰もいないところで・・・
このままここで遭難。。。
と思いましたが、しばらく途方に暮れていたところ、向こうのほうから1台の大きなトラックが砂埃をあげて走ってくるのが見えました!!彼がとっさに走って行って助けを求めます。
話を聞いたトラックの運ちゃん、冷却液こそ持っていなかったけれど、水で大丈夫だ!と言って予備で持っていたペットボトルの水道水をジャバジャバ。
おそるおそるエンジンをかけてみると、メーターは上がりきってしまうことなく、ひとまず再び走れる様子・・・温度に気を付けながら、何とか誰か人がいそうな次の場所を目指しました。
到着したのはラグーナ・チャルビリ(Laguna Chalviri)という湖のほとりにある小さな集落。湖の脇に小さな温泉が湧いていて、ウユニへ向かう車が立ち寄っていくようです。
近くの建物から旅行客らしきグループが出てきたので、私たちも中へ入って行ってみました。
テーブルやイスがあったため、何か食べることはできますか?と聞くと OK の返事。ここで夕食をいただくことにしました。本当は閉店だったのか、私たちの座ったテーブル以外はイスが上げられて、部屋もほぼ真っ暗でしたが、すぐに炒めたご飯に目玉焼きを乗せたものと、スライスしたキュウリを出してくれました。
その夜は2人とも疲れ切っていたため、目の前の温泉にも入らずそのまま眠りました。
次の日・・・果たしてデリカは動いてくれるのか・・・
私たちの旅はどうなるのか・・・!?
(2017年9月)