一回じゃ絶対に覚えられない名前の湖 ~7つの湖めぐり~
アルゼンチンのザパラを出発し、南北に伸びる国道40号を南へ向かいます。
次の目的は7つの湖!(Siete Lagos / Siete = 7、Lago = 湖です)
この40号線に沿って7つの湖を巡ることができるというものです。わたしは山系よりも水系(海や川や湖)のほうがテンションが上がるタイプなので、ここから旅の終盤にかけての ”水系エリア” をとても楽しみにしていました!
ザパラを出発したその日にたどり着いたのは ウエチュラフケン湖(Lago Huechulafquen)。。。覚えるの絶対無理!という感じの名前です^^;
そしてこの湖、なんと7つのうちの1つではありません!笑
湖ほとりに車を停め、今日はここにステイです。先のほうだけちょんと白くなったかわいい山が見えました!
翌日、こんどこそ『7つの湖』をめぐります!
はじめは『ラカー湖(Lago Lacar)』。サン・マーティン(San Martin) というほとりの町にも寄りました^^
続いて ブリナンコの滝(Cascada Vulinanco)→ ファルクナー湖(Lago Falkner) → ヴィラリノ湖(Lago Villarino) → エスコンディド湖(Lago Escondido) をまわりました! ※カタカナ表記はわたしが聞こえたまま勝手に書いたものです^^;
7つ全部ではありませんが、水系!満喫です(笑)
そして最後にエスぺホ湖(Lago Espejo)。こちらのほとりに無料のキャンプ場があり、そこにステイすることにしました!久しぶりに火をおこしてキャンプです ♪
ちなみにこちら、キャンピングカーでのステイはNGとなっていました。こういう時にデリカ、しれっと普通の車の顔もできるので便利です!
が、この時は近くの小屋に管理スタッフがいたため、いちおう許可をとりました^^
大きなキャンピングカーで何日も滞在し、トイレの残骸など・・・を置いて行かれるのを防ぐためだそうで、デリカはOKしてもらえました!
なかなか絵になる湖で、のんびりキャンプ。とてもいいところでした ♪
翌日は、”山系” のほうがテンションが上がる彼の希望で、ベルベデーレ山(Cerro belvedere) に登ります!!
(2017年12月)
アルゼンチンで本気のロデオを見る! ~ザパラでガウチョ~
いつの間にか会場内に小さなステージが設置され、威勢のいいアナウンスと共にいよいよ競技が始まりました!
はじめは、トーナメント戦になった2匹ずつの馬のレースです。
並べられたドラム缶の間をジグザグに走り、折り返して直線を走り、早かったほうが勝ちです。
日本で競馬は見に行ったことがありましたが、迫力に圧倒されました!目の前で砂埃を上げて走る馬たち。ジグザグが得意な馬、直線が得意な馬、最後の瞬間まで勝敗がわかりません。
優勝したのは、かなりの存在感を放っていた一匹のかっこいい馬。私たちもダントツに切れのいい走りにすっかり魅了されていたので、気づくと車の中で大声で応援していました^^
そして、もう1つの競技はロデオ・・・というのでしょうか。訓練された馬ではなく、鞍を付けていない野生の馬に10秒間またがっていられるか、という競技です。
わたしにとって馬はあまり身近な存在ではなく、「乗馬」って当たり前のことだと思っていましたが、馬だって動物・・・よく考え てみれば、いきなり人間が背中に乗ってきたら暴れて振り落とそうとするなんて当たり前の行動だと思い知らされました^^;
普通の人には危険すぎて絶対に無理!と思うような競技ですが、挑戦者たちはかなり馬に慣れた方たちのようで、すごい体勢で振り落とされたときの、体をくるっと回転させる素早い避け方がプロフェッショナルでした!
必死で振り落とそうとする馬、必死にしがみつく人間・・・ 馬には少しかわいそうな気もしましたが、昔から伝わる文化の1つとして、その迫力を楽しませてもらいました!
この日は基本車の中にいたため、他の来場者や出場者とコミュニケーションを取れる機会がなかったことが少し残念ですが、日本から遠く離れた名前も知らなかったこの小さな街で、彼らの文化の一部を体感できたことは、すごく貴重で大きな思い出となりました ^^
ちなみに、翌日この町を出発しましたが、大会は2日目。
念のため会場に立ち寄り、”アサド” が振舞われる予定がないことを確認しました(笑)
このあと更に南下し、湖巡りが始まります ♪
(2017年12月)
天井から吊るされた○○○!!~アルゼンチンのザパラでガウチョ~
ガウチョ大会当日、車が揺れるほどの強風で目が覚めた私たち。
外を見ると、砂埃と共にいろいろなものが宙に舞っています(笑)
前回記事で紹介した年に一度のガウチョの大会。この日の内容は、馬のレースと暴れ馬に乗る競技です。この強風の中、大会が開催されるのかどうか心配になりましたが、ひとまず会場に向かってみることにしました。
到着すると、会場内は一見昨日と変わった様子がありません・・・
人や車は集まっていたのでゲートのところで聞いてみると、本日の大会は予定通り開催とのこと・・・なるほど!準備はこれからのようです(笑)
この日は敷地内に車のまま入って行けるようになっていたので、競技を直接車の中から見ることができるように、馬たちが走る場所を囲った柵の近くに車を停めました。強風なうえに結構な冷たい風だったので、ひと安心でした^^;
はじめは殺風景な会場でしたが、少しすると大型のトラックが続々と到着し始めました。この日のために鍛えられた自慢の馬たちを連れた出場者たちです!
準備が整うまで時間がありそうだったので、敷地内に建っている小屋のほうを偵察に行ってみます。
・・・というのも実は、昨日大会のことをいろいろ教えてくれたダミアン君から「アサド」の話を聞いていたからなのです。
「アサド」とは・・・
私たちで言うバーベキュー!南米で昔からある食文化で、子牛や羊を豪快に丸焼きにするスタイルです。アルゼンチンでの楽しみのひとつが “お肉を堪能すること” だったので、このアサドも本格的なものに出会えるのを楽しみにしていました!
そしてこの、年に一回のガウチョの大会でアサドが振舞われる、と聞いた私たちは、頭の中、実はお肉のことでいっぱいでした!(笑)
小屋の中では、ガウチョたちが身につける本気の革製品や定番のエンパナーダなどが売られていました。(エンパナーダとは南米で定番の、パン生地に具を包んで揚げたお料理です。エンパナーダについて書いた過去の記事はこちら)
この革製品のお店、ベルトやブーツ、ガウチョたちが皆かぶっているベレー帽も置いてあったのですが、わたしはこういう時、自分では実際着ないのに、お土産に何か欲しくなってしまいます・・・ すかさず彼から「いらないよね」の一言。
読まれています。
お腹がすいていたので、出来たてのエンパナーダをゲットし、お目当ての肉を探します・・・
中はとても薄暗いのですが、少しひらけた空間に樽がテーブルとしていくつか置いてある場所がありました。その時、部屋の隅の方の天井に何かが吊るされていることに気づきます。
ひぃぃぃぃぃぃぃぃ
ひつじ!!!
7、8体?の羊肉が吊るされていました T T(わたしは何の肉だか認識はできませんでした)
ショックと同時にアサドの気配・・・!
ですが、結論から言うと、今回この会場でアサドが振舞われることはなかったのです。。。結構期待してしまっていたので残念でした T T 紛らわしいところに羊、吊るさないで!(笑)
※この時の期待がずっと後をひき、のちにレストランでアサドをいただきます!別の記事にて紹介予定です^^
さて、そろそろ外が騒がしくなってきました!
毛並みの整った馬たちが続々登場し、気づくと昨日のダミアン君も!
昨日はジャージか何かを着ていたと思うのですが、今日は伝統的なベレー帽にポンチョを着て、自分の馬に乗っていました^^
か、かっこい~~!!
次回、いよいよ競技が始まります ♪
(2017年12月)
365分の1の確率に当たった話 ~アルゼンチンのザパラでガウチョ~
メンドーサを出発して4日目、やっとザパラ(Zapala)に到着しました!
ここ、何かと言うと「ガウチョ」が有名な街。
ガウチョとは!
・・・日本語だとなんだろう(笑)
女子なら「ガウチョパンツ」が記憶に新しいかもしれません。
そしてまさにそのガウチョなのですが、絵で見たほうが早そうなので、これです ↓
そう、カウボーイ的なやつです。もともと民族の呼び名のようですが、このガウチョたちのショーを現在でも見ることができると聞いて、この街に立ち寄ることにしました!
ザパラに到着し、まず向かうのは・・・ インフォメーションです!
どの街でも、観光目的の時はまず 「i」 マークを探すことが基本です。
何かガウチョに関する情報が得られれば、とフラリ立ち寄った私たちですが、ここで奇跡が起きます。
年に一度の 『ガウチョの大会』 が明日から始まるとのこと。
や、やった~!
ついてます、私たち(笑)
けれど、本来調べてから来るべき場所であったことは言うまでもありません^^;
早速会場を教えてもらい、時間があった私たちは明日迷わないよう下見に行くことにしました。
教えてもらった方角に車を走らせますが、「大会」が開催されるような気配が全くありません。しかし半信半疑のまま車を走らせて行くと、行く先に牧場?のようなものが見えてきました。
道に車を停めて、柵の近くに建つ小さな小屋を偵察に向かう彼。
車の中で待つわたし。いつもどきどきする瞬間です。
数分して彼が戻ってきますが、今回は誰かが一緒のパターンです。
ダミアン君登場!(笑)
若い男の子ですが、大会に出場するという立派な「ガウチョ」のようです。
大会について尋ねたところ親切にいろいろ教えてくれ、なんだか仲良くなったようです。
その後なぜか一緒にザパラ市街に戻ることになり、ダミアン君の車のあとをついて走っていきます。
この流れ、あやしい。
ここまでの旅でいろいろ鍛えられてきたわたしは、残念なことですが、まず疑いにかかってしまいます・・・ 街の広場のようなところに車を停め、彼が会話をしている間も、斜め45度くらいから、鋭い視線を送ります。
しかしこの青年!最後までニコニコ笑顔で、明日会場で会えるのを楽しみにしているよー と。街のことや明日のイベントのこともいろいろ教えてくれました。
世の中、いい人もいっぱいいる T T
その後、安心してダミアン君おすすめのレストランで食事をし、夜はやはり教えてもらった、地元の方たちが伝統的な歌を歌う、入場無料のステージを見に行ってきました!
すっかり街の人たちに溶け込み、熱気のある素晴らしいステージを堪能した私たち^^
その日は町外れのガソリンスタンドの広~いパーキングで車中泊をしました。
そしていよいよ明日、大会当日です ♪
(2017年12月)
強の風いエリア特有「レンズ雲」と、かわいいヤギ渋滞
警察に職務質問を受け、母牛と子牛の再会を見届けた私たち・・・
(どんな旅だ!と思われた方は前2つの記事をご覧くださいませ)
もう少しでザパラ(Zapala)に到着です!
この日は夕方、とても不思議な形をした雲を見ました。調べてみると、風の強いパタゴニア地方ならではの「レンズ雲」と言うようです。いよいよ南部に突入してきたんだな~と実感しました!
そしてその日は、道から少しそれた丘のようなところで車中泊をしました。ブンブン飛ぶ小さい虫たちが少し気になりましたが、景色がすごくきれいでした^^
(空の色、加工なしです ↓↓)
そして次の日、もう1つならではの出来事が。
今度はヤギの渋滞です(笑)
どちらの車線も、みんなクラクションなどを鳴らすことなく気長に待っています!
馬に乗ったおじさんが、うまくヤギたちを誘導して行きますが、集団からちょろちょろはみ出すチビちゃんたちをまとめるのに一苦労していました。かわいかったです ♪
いよいよ次回、ザパラに到着です^^
(2017年12月)
子牛救出作戦の一部始終と、一本取られた話 in アルゼンチン
アルゼンチン、ザパラ(Zapala)を次のターゲットに、南に向かってひたすら車を走らせます。
この日の途中から道がアスファルトからウォッシュボードに変わってしまいました T T
“ウォッシュボード” について書いた記事はこちら ↓
この日は、道沿いにあったキャンプ場的な公園で車中泊です。石のテーブルが設置されていて、料理するスペースを十分にとることができたので、いつもより少し余裕のあるディナータイムになりました^^
ワイナリーめぐりから火のついたワイン熱が冷めやらず、購入しておいたワインを早速あけてます・・・(笑)
次の朝、モ~ モ~ という牛の声で目覚めた私たち。お隣の敷地には牛が放牧されているようでした。
のどかな雰囲気の中朝食をすませる私たち。
モ~ モ~
モ~~~!
ブモー ブモーー!
・・・?
キャンプ場と放牧地帯を仕切る簡易的なワイヤーの柵のすぐ向こうで、一見平和そうにしていた牛の親子たちの様子が、なんだかおかしいです。
叫ぶように鳴いている声の正体は、小さな牛の子ども。
どうしたんだろう?と目をこらすと、この子牛、柵のこっち側にいます(笑)
どうやってこちら側に来てしまったのか。。。子牛を呼ぶお母さん牛のモー!モー!という鳴き声と、柵の間をくぐろうとするも引っかかってブモーー!!と鳴く(泣く?)子牛の声。
なんだかかわいそうになってきて、きっと近くにどこか柵が開いているところがあるんだろうと思い、柵沿いを少し歩いてみます。
そして、なんとなくワイヤーの間が広がっている場所を見つけました!
ただ、ここへ子牛を誘導する・・・のは難しそうです。目の前に仲間がいるのに一度遠回りして柵をくぐる、というのを理解してくれるとは思えません。
試しに子牛に向かって「そっちにあいてるところ、あるよー」と話しかけてみます。
ブモー ブモー!
「そこからこっち来ちゃったんじゃないのー?」
根気良く語りかけます。
ブモーーーッ!
ここで、わたしを怖がってしまったのか子牛が柵がゆるんでいる方へスタスタと歩き出してしまいました。こちらとしては「お、いいぞ!」と思いつつ、心配して更に鳴く母牛。。。
が!事は思うようには行かず T T
柵がゆるんでいるところで「そこだー!そこだぁぁーーっ!」と叫ぶわたしを横目に、子牛は更に仲間たちとは逆方向へ、柵沿いをどんどん歩いていってしまいます。
このままお母さんとはぐれてしまったらどうしよう。。。
余計なことをしたかも、、、と思いながらいったん車に戻りました。
案の定、彼からは「自分たちでどうにかするでしょ」の冷めた一言(笑)
子牛を呼び続ける母牛と、遠くに見えるちっちゃな子牛。。。
車から行く末を見守っていると、少しして子牛がこちらに向かって戻ってきました!
またもとの、お母さんと仲間たちのいるところまで来ると・・・
ヒョイっ
・・・・・・。
飛び越えられるのかーーーーい
思わず子牛に向かって盛大につっこみを入れてしまいました。
横で大笑いする彼。
ひとまず一件落着ということで、私たちのオーバーランダーな旅は続きます ♪
(2017年12月)
ペルーの警察に車を移動するよう注意された話とザパラまでの道のり
アルゼンチンのメンドーサでワイナリーめぐりを満喫した私たち。
次の目的地は、南へ850kmほど下ったザパラ(Zapala)という街です。4日間かけて、この街にたどり着きました。今回はその道中のお話です!
出発初日はトゥヌヤン(Tunuyan)という小さな町で一泊することになりました。
スーパーや病院もあるわりと大きめの町だったので、町はずれのサッカー場のようなところの近くで、ようやく車中泊できそうな原っぱを見つけました。少し小雨が降る中、いつも通り料理をして夕飯を済ませ、眠りにつきます・・・
午前2時ごろ ――
不規則に点滅するライトが車に近づいてきます・・・
いやな予感。
過ぎ去ってくれ、、と願うもむなしく コツ コツ コツ とデリカの窓をたたく音。
はい。久しぶりのポリス登場です(笑)
窓を開けて職務質問的なものを受けます。いつもながら彼がスペイン語で対応するのですが、結構長めに話が続いています。。。
そして、今回初めて車を移動させるよう指示されましたTT
しかし実はその理由が『ここで車中泊をしてはいけない』というものではなく、『ここは車中泊するには安全でない』(以前何か事件があったらしい)という理由でした。
親切!!(笑)
面倒ではあったけれど、ポリスに言われたとおり町の中心地にあるプラザ(公園のような広場)へ車を移動させた私たち。プラザの周りにはけっこうな車が路駐してあり、もちろん電灯もあれば通行人もあり・・・ 車中泊するにはだいぶ居心地の悪いロケーションでしたが、やはり「町」である限り、安全面ではひと気のないところよりひと気のあるところを選ぶべき、ということを学びました。
次の朝、町中で目覚めた私たちは珍しくカフェで朝食をとることにしました!wifi が使えるカフェだったので、数か月ぶりに家族に電話をしました。すごーく端折って、”現在” 元気で過ごしていることを伝えました^^
ザパラまでの道のり、まだまだ続きます!
(2017年12月)